私が小学生の頃に体験した忘れもしない鍵のトラブルについてです。
母子家庭の私はかぎっ子で、首から鍵をかけて小学校に通っていました。
その日も小学校に向かうために母親と一緒に家を出て、学校に向かって歩きだしました。
駐車場で車に乗った母親に手を振り、近くの郵便ポスト前で友達と待ち合わせて
小学校に向かうのがいつものルーティンでした。
その日は駐車場に向かったはずの母親もなかなか来ず、待ち合わせている友達もなかなか来ない・・・
遅いな?なにしてるんだろうと思いながら、首からかけていた鍵を手に持ちくるくる回していると
ふとしたはずみで鍵がついているストラップから手を放してしまいました。
すると、その飛んで行った鍵が排水溝に入ってしまいました。
人はショッキングな出来事が起こるとスローモーションに見えると聞いたことがありますが
本当にスローモーションで排水溝に落ちていきました。
一番最初に頭に浮かんだのが、「お母さんに怒られる、どうしよう!」でした。
とにかく排水溝に入ってしまった鍵をとろうと溝に手を入れてみたり
ふたをとろうとしたりと工夫をしましたが、そんなことでもちろんとることはできず・・・
苦戦している間に友達が「どうしたの?」とやってきました。
私が事情を説明すると友達も一緒にふたを上げたり、手を入れたり協力してくれました。
そんな姿を私の母親が見つけ「なにをしてるの?」と声をかけてきました。
私は怒られる!と思いながらも鍵が入ってしまったことを母親に伝えました。
母親は「なんてことを・・・」と絶句したものの、とにかく鍵をとろうと工夫してくれました。
手も入らない、ふたも取れない、そうすると鍵を釣り上げるしかない!と言い、
木の枝で鍵を釣り上げる作戦に変更しました。
私と友達で先が曲がっている枝をとにかく探し、母親が枝を変えながら釣り上げるという
とても古典的な作戦でしたが、3人の力もあり無事に鍵を釣り上げることができました。
それ以来鍵が自分の手元からなくなることがとても不安になり
大学生まで首から鍵をかけるスタイルを続けていました(笑)
社会人になった今もふとしたときに鍵どこにあるっけ・・・と不安になることが多く
特に外では溝があるところでは鍵を出さないことを徹底しています。